【函館記念2026回顧】10番人気ファウストラーゼンV|「軸不在」の読みは正しかったのか

予想手法・データ分析・回収率アップ

今年の函館記念は、1〜3番人気がすべて馬券圏外。
1番人気イガッチ6着、2番人気フィーリウス13着、3番人気エコロディノス9着。
まさに事前の分析記事で書いた「軸不在のハンデ重賞」を象徴する結果となりました。

勝ったのは10番人気のファウストラーゼン。
鞍上は小林美駒騎手、初重賞制覇でした。
審議を乗り越えての、忘れられない勝利になったはずです。

結果

1着:ファウストラーゼン(10番人気)小林美駒騎手
2着:ケリフレッドアスク(7番人気)
3着:ピースワンデュック(9番人気)
4着:ケイアイセナ(武豊騎乗)
5着:マジックサンズ

分析で注目した5頭の結末

ファウストラーゼン(1着)|小林美駒、初重賞制覇

事前の分析記事で「展開のキーパーソン」として書いた小林美駒騎手が、まさかの初重賞制覇。
オークスで今村聖奈騎手がジュウリョクピエロでGⅠ初制覇を果たしたばかり。
同世代の女性騎手の活躍に刺激を受けた、というのは想像ですが、結果としてその流れが続きました。

そして特筆すべきは、「逃げない」判断。
「ハナにこだわるのか、それとも流れを見ながら運ぶのか」と分析記事で書いた通り、小林美駒騎手は控える競馬を選び、それが結果に繋がりました。
固定観念を覆した判断の妙です。

ケリフレッドアスク(2着)|「夏は牝馬」の意外な検証

夏は牝馬」記事を書いた立場として、ケリフレッドアスクを「夏は牝馬には該当しない」と判断していました。
牝馬限定戦使い続け、パワー不足の印象——その判断自体は今も変わりません。

しかし結果として、唯一の牝馬が2着に好走。
これは「夏は牝馬」の典型例(短距離スプリント型・中距離パワー型)というより、「唯一の牝馬」の絞り効果と、コース・展開がハマった結果と私は見ています。
夏場に牝馬を軽視しすぎるのは危険、という材料にはなりました。

ピースワンデュック(3着)|ヴィレム物語の続き

最も個人的な思い入れがあった一頭が、3着に粘りました。

1月の白富士S(東京・芝2000m)では、私の出資馬ヴィレムが2着、ピースワンデュックは5着。
あれから半年、ヴィレムは旅立ち、ピースワンデュックは舞台を変えて夏のローカルへ。

「東京の瞬発力勝負ではヴィレムに先着を許したが、函館の持続力勝負なら違うかもしれない」と分析記事で書いた通り、結果は3着。

あの日、白富士Sでヴィレムの後ろを走っていた馬が、函館記念で3着に粘る。
競馬は一頭一頭の物語がつながっていることを、改めて感じました。

ヴィレムが2着で見せた上がり33.2の脚は、もう見ることができません。
でも、あの舞台で一緒に走った馬が、夏のローカルで結果を出してくれた。
それが私にとっての、この函館記念の最大の意味でした。

ケイアイセナ(4着)|武豊が逃げた驚き

武豊への乗り替わりが「陣営の本気度の表れ」と書いた通り、武豊はケイアイセナで思い切った騎乗を見せました。
予想外だったのは、武豊が逃げたこと。

安田記念ではシックスペンスを「前で我慢」、宝塚記念ではメイショウタバルを「2番手で逃がさず」。
そして函館記念ではケイアイセナで「逃げる」判断。
「型にこだわらない柔軟性」という分析記事の見立ては、別の形で現実になりました。

結果は4着でしたが、武豊の春から夏への一貫した「型を持たない判断力」を、改めて感じる騎乗でした。

マジックサンズ(5着)|58kgの壁

キズナ産駒、サンデーレーシング、トップハンデ58kgで「能力上位」と書いていました。
能力は確かに上位だったと思いますが、5着までだったのはやはり58kgの斤量が響いた印象です。

「GⅠ・GⅡ級なら押し切る能力だが、ハンデ戦は最後200mで甘くなるケースもある」と分析記事で書いた通りの結果になりました。

外れた予想|展開と血統

分析記事で重視していた「タフな血統」「スタミナ」「持続力」を持つ馬たちは、軒並み大敗。

13着フィーリウス、14着ジュタ、15着バルナバ。
特にバルナバはハービンジャー産駒×母父マンハッタンカフェで血統面の魅力を書いていましたが、結果は最下位。

馬場が良くなり、想定したよりタフな展開にならなかったことが影響したと考えられます。
「血統」「スタミナ」だけでは足りず、「騎手の判断」「ローカル適性」「牝馬」「前々で運べる馬」という要素の方が決定的だったレースでした。

学び|分析→結果→次への財産

今回の函館記念で痛感したのは、「人気=能力ではない」という事実。
1〜3番人気が壊滅し、4〜10番人気の馬たちが上位を独占した結果は、まさに「軸不在のハンデ重賞」の予想通りでした。

そして「展開予想は当てるのが難しい」という現実も改めて感じました。

馬券は外れました。
しかし「何を見るべきレースだったのか」という着眼点は、大きく外してはいなかったと感じています。
私が注目していた騎手(小林美駒)、コース実績馬(ケイアイセナ、ピースワンデュック)、唯一の牝馬(ケリフレッドアスク)、ハンデと能力のバランス(マジックサンズ)——
これらが上位5頭をすべて占めました。

的中だけを追うのではなく、「なぜその馬に注目したのか」を積み重ねる。
それが来年以降の予想精度につながると、改めて感じた一戦でした。


ヴィレムが旅立ってから2ヶ月半。
ピースワンデュックが3着、ケリフレッドアスクが2着、そして小林美駒騎手の初重賞制覇。
予想していたものとは違う形でしたが、確かに「新しい夏の物語」が動き始めた一戦でした。

ヴィレムが繋いでくれた夏は、まだ始まったばかりです。

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